店舗統廃合

 こんばんは、チェスです。

 金融界の再編成によって起きた、大銀行の様々なアライアンス、合従連衡と言ってもいいのでしょうかね。旧財閥系同士が合併して三井住友銀行が出来たなんて時は、随分びっくりさせられたものですが、一連のアライアンスも、東京三菱銀行とUFJ銀行の合併をもって、ひとまず終息ということになるのでしょうかね。
 この、東京三菱UFJ銀行と、みずほ銀行、それに先に挙げた三井住友銀行で、3大メガバンクということで進んでいくのでありましょう。

 一時期は、不良債権の処理が進まずに、銀行を救済するために税金が投入されるという事態にまで行きましたが、「喉元過ぎれば熱さ忘れる」とでもいう国民性のせいか、目下各銀行は今や不良債権の処理も目処がつき、結構な儲けを計上しているそうであります。
 税金まで投入して、立て直しを計ったのですから、各銀行は預金者にきちんと儲けを還元してもらいたいものですね。

 でも、上記の様に合併が進みますと、避けて通れないのが店舗の統廃合。
 大都市圏においては、どうしたって合併によって同じ銀行の支店が同じエリアで競合してしまう、という事態が発生致します。
 合併による効果を考えるならば、店舗の統廃合によって業務の効率化や人を減らせると考えるのは、経営者としては当然のことなのでしょうが、利用者側からすれば、どうもあまりメリットは見出せません。


 どころか、小職の住む下町の町会に、唯一存在していたメガバンク、みずほ銀行の支店が、統廃合によって無くなってしまう、というニュースが入って来ました。
 まぁ、最近はコンビニやスーパーにATMが設置されていますから、通常の振り込みや預金の出入金については、確かにさほど不便は無いのです。
 しかし、「窓口業務」というものも確かに存在していて、店舗の統廃合によって、この窓口の混雑はかなり激しくなっています。
 20分とか、平気で待たせるのですよね。
 店舗を統廃合して、利用者を遠くの支店にまで来させるのであれば、窓口業務は迅速に待たせず、是非お願いしたいところです。

 ところで、小職の勤務先への途上でも、みずほ銀行の支店が一つ、統廃合によって消えました。まぁこの支店は、歩いて3分位の所にもう一つ駅前支店がありましたから、無くなるのは時間の問題かな、と思っていました。で、みずほ銀行の支店が無くなって、暫く板が張られて中が工事されている様子だったのですが、最近ガラス張りの内部が見える様になりました。内装工事が急ピッチで進められている様であります。何のお店になるのだろう、と興味を持って毎日前を通っていましたが、「パート募集」の張り紙を見て、判明しました。小職が何かとお世話になっている、紳士服のK社のお店ができるみたいなのです。

 今までは、浅草橋のお店が無くなってからは、地下鉄で途中下車をして、文京区春日のお店に行くなど、不便を感じていましたが、これからは会社帰りに気軽に寄ることができる様になり、こいつは便利になるぞ、と思っています。

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ゴルフ場経営

 こんばんは、チェスです。

 丁度1週間前の先週の金曜日、勤務先の顧問弁護士の先生が主宰されている研究会がありまして、参加してきました。研究会の会員が持ち回りで色々なテーマについてお話をするのですが、勉強になることも、単純に面白く興味のあることもあり、半年の1回の研究会を楽しみにしています。

 今回のテーマは、「あるカントリークラブ(ゴルフ場)の財務分析」というものでした。
 元々この研究会の会員には、公認会計士、税理士、保険代理業といった、「数字に強くないとやっていけない」お仕事の方が多いので、財務分析などはお手のものなのでしょうが、小職の如く学生時代に数学の単位を落としまくって卒業できるかと思われた人間にとっては、結構ハードルの高いテーマです。

 財務分析を行う時の基本は、「損益計算書」というのと「貸借対照表」という2つのデータを使います。損益計算書は、ある一定期間における企業のお金の出入りを示したもの、貸借対照表は、ある時点での企業の収支のバランスを示したものです。このため損益計算書はP/L(プロフィット/ロス)、貸借対照表はB/S(バランスシート)などと略記されることも多いです。但し正式な英語では別の言い方になるそうです。最近ではこの2つに加えて、「キャッシュフロー計算書」というのも重視されるようになりました。これはまだ勉強していないので、知りたい方は本でも読んでください。解説書がたくさんございます。

 研究会では、実在する実際の2つのカントリークラブの数字を使って、色々な分析が行われました。差し障りがあるといけないので、クラブの名前は出しませんが、この時に私が感じたのは「ゴルフ場経営というのは、存外本業ではほとんど儲かってはいないのだな」ということです。それでも経常利益(本業以外の部分の収益と費用を計算に入れたもの)にすると、儲けが出ているのは、本業とは言えない部分で儲けている割合が大きいということなんですね。勿論、研究会で使用したサンプルがたまたまそういう傾向であったというだけで、実際は普通に本業部分で儲けているゴルフ場も多いのだ、ということかもしれませんが。

 小職はゴルフというものをやったことがありませんので、ゴルフ場にも縁がありませんが、たまにテレビでちらっと流れるプロゴルファーの試合の中継を見ると、ゴルフ場というのは非常に維持にお金のかかりそうな人工庭園のようだ、と思われます。競馬場の芝コースは、オーバーシードと言いまして、野芝の上から洋芝の種を撒き、一年中緑の芝コースになるように馬場造園課の方々が努力されているのですが、ゴルフ場のグリーンというところ、あそこの芝はまさか人工芝ではないですよね。あのグリーンの維持だけでも相当に大変だろうなと思われます。
 一方で、ゴルフは確かに大衆化が進み、会社勤めのサラリーマンでもゴルフをやっておられる方が多いですから、ゴルフ場の需要はそれなりにあるのでしょうが、それらの人たちの多くは週末しかゴルフはできませんから、たぶん平日のゴルフ場というのは会社を引退した裕福な年金層とか、恵まれた奥様方といった方が利用するくらいで、空いているのではないかと想像します。
 バブル期には、ゴルフ会員権が資産としてもてはやされましたが、今やそんなことはなく、そうなるとゴルフ場経営のうまみはどんなところにあるのでしょうね。

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第一声

 こんばんは、チェスです。

 本日、総選挙が公示されました。
 この公示日に、各政党の党首が演説を行なうことを「第一声」などと言いますね。
 会社に行くために、JR京浜東北線の王子の駅におりますと、もの凄い数のテレビの中継スタッフ。
 いつものバスターミナルの風景ではありません。テレビの中継スタッフの陣地の外側には、警察の警備車両と警察官。

 そうかそうか、今日は公示日だから、誰か党首が演説に来るのだな、と思って、周辺を見回して見ると、どうやら民主党の岡田党首がやって来るらしいです。

 岡田党首の顔を見てみたいですが(テレビや新聞では毎日の様にお目にはかかっていますけどね)岡田党首が来るのを待っていては、会社に遅刻してしまいますから、会社へ向かいます。
 このJR王子駅のある東京12区という選挙区は、因縁の選挙区なのです。
 王子駅を出て、広い道路を北へ向かうと、途中に、自民党から無所属になって立候補している、八代英太さんの事務所があります。
 あれ?確かあのビルには、自民党なんたらの支部だった筈。どうして無所属になった八代さんの選挙事務所なんでしょう?八代さんが、無所属にはなったけれども、選挙事務所は自民党から借りたのかな?よくわかりません。


 この選挙区では、自民党と連立政権を組んでいる公明党の幹事長代理・太田あきひろさんを自民党が支援するために、自民党は候補者を立てていないのです。元々自民党だった八代さんは、この選挙区からは立候補は止めてくれ、と言われていたのですが、結局無所属で立候補することに。こうなると、票は割れてしまいます。

 それにしても、話題になるのは郵政関連法案に反対して、新党を結成したり、その新党と人数合わせをした第2新党。みんな元は自民党の内紛です。
 野党第1党である民主党は、なんだか存在感が薄い。
 前にも書いたと思いますが、行財政改革を訴えている民主党が、どうして郵政民営化には反対なのか。
 労働組合を支持母体に持つ民主党としては、郵政民営化には表立って賛成できないのでしょうね。
 でも、なんらかの修正を通じて、民主党が賛成に回り、法案を成立させる代わりに、自民党の小泉派に恩を売り、政権に食い込んでいくという手法は取れなかったのか。という気もします。
 300兆円以上の財政投融資を民間に回す。その1点のみを取っても、郵政民営化には理があると思います。郵便のシステムの維持とかは、後で考えればいいことで、反対としての理由に乏しいと思います。
 そういうことで、小職はこれまでは党利党略、派利派略に明け暮れていた自民党が嫌いで、野党に投票していましたが、今回は自民党の支持に回るつもりです。

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敗戦記念日

 こんばんは、チェスです。

 今年も、我々日本人にとっては、まだまだ特別な日である、8月15日がやってきました。

 世に言う「終戦記念日」でございます。でも、「終戦」=いくさが終わった、間違いではありませんが、私はやはりこの日ははっきりと「敗戦記念日」というべきなのではないかと考えています。
 我が国には「勝てば官軍」という言葉がございます。薩摩藩、長州藩という、日本の西の方の、言わば当時の地方政府が、中央政府を転覆させんと立ち上がり、300年の長きにわたって日本国を統治してきた徳川幕府を倒し、天皇陛下をいただいて新しい国家体制を作った、明治維新。歴史は、薩摩、長州の両藩を主力とした軍隊を「官軍」と称しておりますけれども、これは維新に成功したからこそ、結果的に勝った軍隊をして「官軍」と称しているのであって、歴史にifはありませんけれども、どこかで明治維新が躓いて、例えば徳川慶喜将軍が何らかの形で中央政府に残り、徳川家と天皇家がうまいことソフトランディングして、今で言う行政改革に成功していたらどうだろう?そこに楯突いた薩摩藩、長州藩は、「官軍」ではなりえなかったのではないでしょうか。


 かつて、無謀な戦争に突入し、その結果大小の都市の大半を焼夷弾攻撃で焼き払われ、未だに実戦では使用されていない核兵器を2発もお見舞いされて、多くの民間人が亡くなることになった日本の近代の歴史を理解する上で、「終戦」ではなくて、より正しくは「敗戦」という言葉を使うべきである、と思います。

 私の母親などは、現在では「あの戦争に、日本は負けて良かった。戦争前、戦争中は兵隊、軍人は本当に威張っていたから。」などと言っておりますが、戦争に負ける過程において、日本も、アジアの国々も、払った代償はあまりにも大きかったのですから、「負けて良かった」のではなくて、「勝つ見込みが無い戦争はするべきではなかった」というのが、私の考えです。
 そんなことを言うと、今度は父親あたりから「そんなのは後知恵でいくらでも言えるが、当時はアメリカイギリスに油も他の物もみんな止められて、日本は戦争をするより他に方法がなかった」と言われます。いわゆるアメリカの対日戦略で、日本から先に手を出させて、最終的にはコテンパンにやっつける、というものに日本はまんまと乗ってしまった、ということでしょう。
 しかし、後知恵だろうが歴史を検証して評価し、それを現在に活かせなかったとしたら、やはり進歩のない国ではないでしょうか。

 昭和20年8月15日、この日、日本はやはり「敗戦」したのだと思います。

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都議会議員選挙

 こんばんは、チェスです。

 一時はカラ梅雨か?と騒がれ、事実西日本では雨が少なく、色々な所に影響がでそうだと心配されていたら、ここに来てどかっとまとまった雨が降り、水不足の心配からは一時的に解消された様ですが、その雨もあまりに集中的に降りますと、これはこれで災害が発生します。
 うまくいかないものです。

 東京も、数日猛暑が続きましたが、そこはやはり梅雨。それらしいお天気になってきました。

 明日(7月3日)は、東京都議会の議員選挙です。小職が住んでいる台東区の場合には、定数は2議席で、これを自由民主党と民主党の現職2人と、日本共産党の新人1人の3人が争う、という形になっていますが、現職2人はさすがに強く、言ってみれば無風の選挙区であり、盛り上がらないことおびただしいです。
 今、自由民主党と民主党、とあっさり書きましたが、自由民主党は通常「自民党」と略して書かれたり言われたりすることが多いですが、民主党の方は、これが正式の党名なんですよね。それで、他に小沢一郎党首が率いる自由党というのがあって、この自由党が民主党に合流する形で、今の民主党が形成されている訳です。
 与党は、自由民主党、最大野党の民主党は、民主党と自由党の合併政党。うーん、英語で表記していったら、なんだか混乱しそうです。

 選挙の投票率が、国政選挙においても、地方政治の場においても、年々低下していることが憂慮されていますよね。本来政治家となる方々は、それぞれの政策を持って有権者にアピールし、我々有権者は、自分の考えと出来るだけ近い人を、アピールしている政策において比較検討して、一票を投じるべきではないかと思います。

 しかしながら、マスコミが行なう有権者の投票行動理由のアンケート結果などをみてみると、「自分の支持政党の候補者だから」などといった曖昧なものが多く、いわんや投票にいかないで棄権した人に至っては「投票したい候補者がいない」などといった、本気で選挙を考えているのか、と思えるような棄権理由があります。
 現在日本政府は、深刻な財政赤字という状態です。
 日本政府ばかりではなく、東京都においても、小職の住む台東区においても、財政状況が極めて逼迫していることに変わりはありません。
 何とか、この財政赤字を少しでも減らして、健全な財務状況にしていけなければ、行政の行なう様々な事業が後退してしまうのです。なので、「行財政改革が必要である」なんていう話はもうかなり以前からあるのであって、多くの政治家は「そんなことは承知している」と口を揃えていいます。「総論賛成」なのです。

 でも、それなら、そのために具体的にどんな政策を打っていくのか、となると、これは様々です。国の与党である自民党の中でも、様々な考えの議員がいるものですから、行財政改革と言ったって、さっぱり進まないのです。
 明日ある東京都議会議員選挙の場合には、都政ということになるのですが、有権者たる我々は、各議員の「各論」である政策を見極めて、投票行動に出ないといけませんでしょう。

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国連安保理改革

 こんばんは、チェスです。

 やはり、というべきなのでしょうか。ドイツ、インド、ブラジル、そして我が日本の4カ国グループ=G4と呼ばれていますが、この4カ国が国連の安全保証理事会への常任理事国入りを目指している安保理改革は、現在の常任理事国において日本の加入を明確に反対していた中国の態度に続き、アメリカ合衆国が「安保理改革においての新しい常任理事国は、日本とあと1国程度」と態度を表明したことで、ますます厳しいことになってきました。
 アメリカを含め、現在の常任理事国は、既得権が薄くなってしまう常任理事国の加入という安保理改革は面白くないのは当然なのです。ただ、現在の国連事務総長が、「安保理改革は是非とも必要」と表明していることからも、全くの絶対反対、というのはエゴ丸だしになってしまって、いかにもまずいのです。
 で、日本は何しろアメリカ合衆国の太平洋の向こう側の子分の様なものだし、国連にお金だけはたくさん出しているし、ということで、子分が入ってくる分には、アメリカ合衆国にとってはそう悪いことではないし、更にG4の結束にヒビを入れされる事ができるので、「日本と、あと1カ国くらいならばいいんじゃないかい」という案をもちだすことは、一石二鳥になるのです。

 イラク戦争の時に、明確に反対の態度を取って恨みを買ったドイツは、こうなると分が悪いということになります。
 逆に、G4の中で「拒否権を持つべき」とかぐずぐず言っていたインドは、「日本の他、あとの1カ国はウチじゃないの!」と色気が出てきましたでしょう。

 もっとも、日本の場合には中国や韓国が黙っている訳ありませんし、インドの場合にはパキスタンが「絶対ゆるすまじ」と考えているでしょうから、アメリカ案にしたところで、日本の外務省が「最悪我々だけは、まぁ何とか」と考えているとしたら、まだまだ大間違いでけどね。

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日本海海戦100周年で海上慰霊祭

 こんばんは、チェスです。

 タイトルの通りで、今年は前日の記事の通り、日本海海戦(世界海戦史としては「対馬海戦」だそうですが)100周年の今年、当該の海上で、命を落とした日露両国の海軍軍人の慰霊祭が行なわれるそうです。

 それで、画期的というか、異例のことは、ロシアがこの慰霊祭にロシア海軍の駆逐艦を派遣する、ということで、調整が進んでいるそうなのです。
 日露戦争は、ロシアにとっては負けに等しい講和でありましたから、よく駆逐艦を派遣して、合同の慰霊祭に参加するなぁ、と思います。
 もっともロシアというお国は、ドタキャンがお得意ですから、当日になってみないと本当に駆逐艦が派遣されるかはわかりませんが。

 現在のプランでは、ウラジヴォストークのロシア太平洋艦隊司令部で、駆逐艦に太平洋艦隊指令などのお偉方を乗せて、対馬海峡付近の海戦のあった場所にやってきて、日本側の船と合同で慰霊祭を行なうということです。

 かつて、敵国同士で戦った場所で、100年を隔てたとは言え、両国が合同で慰霊祭を行なうことができれば、これは素晴らしいことだと思いますよ。

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日本海海戦100周年

 こんばんは、チェスです。

 皆様は、まもなくやって来る「5月27日」という記念日をご存知ですか?
 かつては、海軍記念日と呼ばれていました。
 そう、日露戦争において、ロシアの第2太平洋艦隊~所謂バルチック艦隊~を日本海の対馬海峡付近の海域において我が国の連合艦隊がこれを迎え撃ち、世界海戦史上にも例が無い、と評されるほどのパーフェクトゲームで撃破した記念日です。
 そして今年、2005年は、この日本海海戦、つまり日露戦勝100周年にあたります。

 昨今、中国、韓国あたりから、「日本の歴史認識は間違っている、反省が無い」と厳しい風当たりを受けています。それがゆえに、国連常任理事国入りには反対だ、などと見当違いもはなはだしい文句も付けられています。
 まぁ、確かに日中戦争において、直接戦場となった中国の人民の被害を思えば、また、日韓併合の歴史を思えば、日本国としてはこれは率直に反省すべきだし、謝罪もするべきでしょう。そして、天皇陛下も日本国総理も、真摯に謝罪をしています。経済的見返りとしても、ODA(政府開発援助)を、宇宙に人間を送る国でありながら、核兵器を持っている国でありながら、続けてきました。

 もうここらでいいじゃないか、と思います。

 そして、歴史認識ウンヌンというなら、我が国政府は、どうして上記の様な、日本が世界の強国に対して全力でぶつかり、そして講和に持ち込んだ日露戦争のことを、又世界海戦史上に残る日本海海戦のことを、もっと国民にアピールしないのか。
 海上自衛隊は、日本海軍の末裔として、日本海海戦勝利100周年の記念イヴェントを、例えば横須賀の記念艦三笠を囲んで大々的に行なうべきです。

 明治という、日本が江戸時代という「日本の中世」を終わらせて、世界に向かって窓を開き、世界の一流国の仲間入りをしようと、誰もが全力投球をしていた時代。これをわすれるということは、まさしく恥としなければなりません。
 もし日露戦争に、日本が負けていればどうなったか。対馬や壱岐はロシアに分捕られていたかもしれません。
 我々日本人は全員日露戦争や日本海海戦を忘れるべきではないし、そうした歴史教育もできない教科書は、国賊ですよ。

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 こんばんは、チェスです。

 日曜日の「笑点」で、確か、歌丸師匠だったかな、言っていました。
「世間は、株だ株だとうるさいが、アタシャ大根のおみおつけが大好きだっ!」
 確かに、毎日のニュースに登場しない日はありませんね。フジサンケイグループの中のニッポン放送の株を巡る、ライブドアの買収問題。
 
 この資本主義社会において、巨額の資本をどうやって調達して、事業を興し、そいつを発展させていくか、そのシステムとしての株式会社と、その株式を公開してだれもが売買できるようにした「株式投資」という仕組みは、一定の評価を得て日本でも確立されたものになっています。
 株と蕪とをかけて、歌丸師匠は世相を皮肉ったわけですが、株式を公開し、市場に上場している以上は、いかなる企業であっても市場の株式を買い占められ、会社の経営権を奪われるという危険はあるわけです。ま、日本の多くの企業の場合、こうしたリスクをヘッジするために、発行済み株式の多くを、予め取引銀行とか、優良な取引先に持っておいてもらい、所謂「株の持ち合い」ということで経営の安定を図っているわけですね。
 ただ、これも度が過ぎますと、市場に出回る株が少なくなってしまい、株価の上昇があまり見込めない、魅力のない銘柄の株であるということで、投資家から敬遠されてしまいますから、良し悪しですね。

 ところで、「株」は英語でstockです。これ、植物の切り株なんかも、同じ単語でstockです。ストックというと、蓄え、という意味も勿論ありますし、お料理が得意な方でしたら、「スープストック」という用語を連想されるかもしれません。日本風に言えばこれは出し汁ということになりましょうかね。
 そう、植物の根っこの部分には、土からの栄養を吸い上げて、溜めておく機能があるんですね。厳しい冬に、地上の木の葉は全て落ちてしまっても、株はしっかり栄養を貯め込んで、来るべき春に備えているのです。
 そこから、企業の資本、元手、という意味合いが発生して、更には広く市場に投資家を求める株式の公開にも、この言葉が使われるようになったのでありましょう。
 日本における株式市場の開始というのは、1878(明治11)年、現在の東京証券取引所の前身である、東京株式取引所が開設されたことによるでしょうから、明治の初期に、早くも株式会社というシステムの研究と導入が始まっていたのでありましょう。

 その時に、stockという概念を聞き知った日本人は「つまりは、商売の元手のことだな。え、木の切り株と同じ?ふーん、株というわけか」ということになって、株式という単語が定着したのではないでしょうか。

 と、いかにも蘊蓄を傾けていますが、実はいい加減を並べているだけなので、こういう事を言う人が勧める銘柄の株は、買ってはいけませんゾ。

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労働組合

 こんばんは、チェスです。

 早いもので、会社に入って来年の4月で、丸20年になります。会社に入りますと、自動的に労働組合にも入りまして、毎月お給料の中から組合費というものを納付しなければなりません。ちなみに給料、若しくは給与というのは渡す方、即ち会社の方からみた言い方で、労働組合は、同じお金を「賃金」と言っています。夏と冬にいただくボーナスも、会社は賞与といいますが、労働組合は「一時金」と言っています。
 後から勉強したことですが、労働組合に入ることを条件として会社に入社する仕組を、「ユニオンショップ」というそうです。入社=組合員で、会社と労働組合はそうした取り決め=労働協約と言います=を結んでいるのです。
 ならば、チェスが入社した会社の労働組合は「ユニオン」なのか?というと、実はこれがそうではない。あくまで、組合に入る、入らないというのは、任意なのだそうで、だから入社後に労働組合に入るための届けに記名捺印をして、組合本部に出さないといけないルールだったそうです。もっとも、この「届出用紙」は、後にチェスが中間管理職になって、組合から出なくてはならなくなった時まで、名前が書かれていない状態で、ウチにありましたから、有名無実のルールなのでしょう。

 皆さんは、労働組合というと、どんなことを連想されるでしょうか。

 小職は、会社に入る前までは、国鉄や私鉄が春になると賃上げ闘争を繰り広げ、要求が通らないと電車を止めて所謂ストライキを打つ、という、どうもネガティヴなイメージが強かったです。自分達の生活を良くするために、電車に乗って会社に行かねばならない人達に迷惑をかけてもいいのか、という思いが強く、更に日本共産党や日本社会党という左派の政党も好きではなかったので、労働組合=赤旗=共産、というステレオタイプで見ていたと思います。電車が止まるストライキはこの頃なくなりましたが、しかしこのストライキは、労働者に認められている権利であって、決して非合法なものではないのです。でも、正確には「ストライク」と発音すべきもので、「ク」を「キ」と訛るのは日本語になってしまった証拠でしょうね。あと、「ストライク」と発音すると、どうしても野球用語に聞こえてしまう、という不具合もあるでしょう。

 ともかく、入社後、段々に会社に慣れて、色々と様子がわかってくると、労働組合の仕組も見えてきました。時代も、「資本家が労働者から不当に搾取する」といった世の中ではなくなり、確かに生活を守るための賃金闘争というものは基本でしたが、それより労働時間の短縮とか、環境の改善といったことに目がむけられるようになってきました。その頃に、支部の書記長をやれ、というお達しが小職に来て、大いに面食らいました。支部の執行委員もやったことがなかったのに、いきなり書記長です。「いったい書記長とは、どんなことをするんですか?」という質問を呈する人間に、後継者として指名した書記長も、大した度胸だと思いましたが、チェスにでもやれる仕事なら、まぁ大したことはなかろう、と思って1日考えて引き受けました。
 やってみると、これがえらい忙しい仕事で、びっくりしました。会社から組合にくる通知や連絡は、ほとんど書記長が処理しなくてはなりません。必要に応じて執行委員を集める執行委員会を開かねばならず、その際の議長を務めます。一般に、組合のトップは「委員長」なのですが、内部の事務方の責任者が書記長という位置付けで、とにかく大変でした。

 労働組合は、現在の世の中「雇用を守る」という方向に大きくシフトして、年々低下する組織率にも悩まされながら、難しい活動を頑張っています。高度経済成長、安定成長、バブル後の平成不況と、その時々に大事な役割がありましたが、現在も大切なポジションは変わっていないと思います。

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職務発明

 こんばんは、チェスです。

 たまには、仕事絡みの真面目な話を書きます。

 最近は、マスコミで企業内の知的財産関係の問題が時々報道されるようになりました。アメリカの大学の教授に迎えられた中村修二さんなどは、かつての勤務先の日亜化学を訴えたということで話題になりましたが、その問題の大きな原因の一つが、「職務発明」です。
 この職務発明を定めた条項を含め、特許法が今年改正されましたが、特許庁としては職務発明の取り扱いについて、改正特許法に従って適切に運用されるように、各地で説明会を開催しています。今日は東京の説明会があるというので、昼一番に出掛けたのですが、既に午前中の部で入れない人達のための整理券の分で満員になってしまい、会場には入れず、テキストだけを貰って帰ってきました。

 この職務発明の問題は、中村修二さんの裁判をみてもわかるように、大変難しい問題です。

 会社で、仕事上発生した発明を、職務発明とわざわざ言って、他と区別しているのですが、日本で生まれる発明の殆どは職務発明と言っても間違いありません。
 ですから、職務発明をきちんと適切に処理しませんと、発明者にも会社にもお互いに色々とまずいことになってしまうのです。

 これまで日本の会社は、個人の優れた着想による発明というものを、適切に評価してこなかったきらいがあることは確かでしょう。
 発明者からみれば、特許を取り、会社が大きな利益をあげているのに、その元になっている自分の発明は、せいぜい数十万円の特別ボーナスに過ぎない、というのでは、不満もたまろうというものです。
 会社からみれば、研究開発投資はしているし、それまでの技術の蓄積あってこそ、という思いもあるでしょうし、発明を製品という形にして、実際に発売するためには、社内の多くの部署の協力、努力があってこそ実現したものだ、ということがありますから、社内全体のバランスを考えれば、一人の成果のみ、過大に報いるというのは却って全体のモチベーションを下げる、という危惧ももっともだと思います。

 法律の改正によって、きちんと運用しなさい、という説明があったのだと思いますが、聞けなかったのは残念です。

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国連

 おはようございます、チェスです。

 小泉首相が、ニューヨークの国連本部の総会議場で演説をしましたよね。で、マスコミからも「日本は常任理事国として責任を果たす」といった意味のことを言ったと注目されました。同じ演説に、「敵国条項の撤廃」を要求しているとも報じられています。
 日本では「国際連合」=略して「国連」と称していますが、英語では the United Nations ですから、連合国とでも訳すのが適当なのです。でも、第2次世界大戦後の枠組形成のための組織として立ち上がったのに、独裁枢軸国家と戦った「連合国」と同じではマズい、ということから国と国との境を越えて、平和のための協力をしていこう、という組織なのだよ、という意図をもって「国際連合」という耳に良い響きの日本語訳をつけたんでしょ、と考えています。
 でも、第2次世界大戦の戦勝国、その中の主要メンバーをもって構成されている常任理事国ですから、前大戦でアメリカに弓を引いたドイツ、日本などは、「常任理事国になりたいよぅ~」と言ってみたところで、なれるわけがないのです。
 それが、首相が撤廃を求めている「敵国条項」です。この国は、世界平和に対して前科があるのだよ、とはっきり烙印を押されているのです。
 一体、戦後何年経っているんだ、日本は国連への分担拠出金をどのくらい出していると思っているのだ、と言っても、敵国条項が厳然と存在する限りは、常任理事国入りなぞ夢物語ですね。
 奴は一度警察のお世話になっているから、生徒会の役員なんてとんでもないよな、と言っているわけです。

 大戦後の枠組を決め、そいつを維持していく組織として捉えるならば、日本人にとって耳障りの良い国連という組織は、敵国条項を撤廃することはないでしょうね。現在の常任理事国の「拒否権」を含めた大きな発言力、影響力が薄れてしまう国連改革なぞ、真面目に取りくむわけがありません。
 本当に国境を超えた平和のための組織であるならば、いつまでも「敵国条項」を残していること自体が矛盾するのです。日本にとっての常任理事国入りが、敵国条項の撤廃とセットで必要、と訴えたのは、それが必要だからなのでしょうが、常任理事国なんてのはどうでもいい、とまでは言いませんが、日本にとって本当に必要なのは国連を「平和を維持するための組織」に改革するための「敵国条項の撤廃」ではないかと思います。国連が、戦勝国の枠組維持のための組織でありつづけるのなら、巨額の分担拠出金は、本当に必要な経費を差し引いて、減額するべきであると考えます。

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