海洋性地震
こんばんは、チェスです。
昨日の記事の続きです。
プレートテクトニクスという仮説があります。
仮説と書きましたが、現在の地球科学、地球物理学においてはかなり信頼されている仮説であって、多くの学者がこの仮説を支持している様です。
地球の構造は、良くリンゴに例えられます。リンゴの芯の部分が地球のコア、リンゴの果肉の部分は地球のマントル、そしてリンゴの皮は地球の地殻となります。
マントルの部分は地球のコアによる熱で対流をしている、これをマントル対流といいます。マントルが対流すると、その表層に乗っかっている地殻は、マントルの対流に従って動きます。地殻は動いてしまうものだから、一枚の皮ではなくて、この皮はあちらこちらで割れている。その割れている部分をプレートと呼んでいるのです。で、マントル対流でプレートが動くと、そのプレートの上の大陸やら何やらも一緒に動いていってしまう。誠に大雑把に言えば、プレートテクトニクスというのはこういう学説です。ただ、半世紀近く前に習った知識ですので、今はもっと正確なことが分かっているかもしれません。大陸は動くのでは?ということを言い出したアルフレッド・ウェゲナーという学者が有名ですが、その頃は本当に仮説に過ぎませんでした。が、その後の地球物理学や海洋学の進展で、どうやら本当に大陸は動いている様だというのが現在の考え方です。
で、我が日本というのは、ユーラシア大陸からは離れていますが、プレート的にはユーラシアプレートに載っています。で、このユーラシアプレートの端っこの方に載っているというのが、運の尽きでした。
プレートとプレートの境界部で、日本の近海ですとフィリピン海プレートと、ユーラシアプレートや北米プレートとの境界部にトラフがあります。で、フィリピン海プレートがこれらのプレートに潜り込んでいくので、そこに歪ができる。そのままというわけにはいかず、その歪のエネルギーがプレートの破壊を起こすのが、海洋性地震の原因という説が現在有力なのです。今ホットになっている南海トラフは、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに潜り込んでいる所の海底地形です。ですから、一度歪が開放されてエネルギーが地震を起こすと、そのエネルギーがトラフの他の所の歪を開放するかもしれません。専門家はそれを調査しています。
とにかく、専門家が言うのですから、特に西日本の皆さんは、次なる大地震への備えをした方がよろしいですね。
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