サミュエル・ベケット
こんばんは、チェスです。
休日移動によりお休みになった木曜日、東京は相変わらず厳しい暑さの一日でした。16時頃まで家に居て、エアコンをつけずに頑張っていたのですが、どうもたまらずカフェに涼みに逃げてしまいました。涼しいカフェは混雑していましたが、幸い空席を見つけることができ、暫く読書を楽しみました。
その読んでいた本が「ベケット氏の最期の時間」という邦題のフランス人作家による翻訳小説です。翻訳をしたのが、小生が会員になっている俳句結社でいつもお世話になっていて、現在パリに在住されている文芸評論家で俳人の堀切克洋さんです。
「ベケット氏」というのは、サミュエル・ベケットというアイルランド出身でパリで活躍、亡くなった作家です。ノーベル文学賞を受賞している高名な方なのですが、小生は恥ずかしながらその存在も知りませんでした。
今回読んだ小説は、このベケットが、奥様を亡くしてから自身が逝去するまでの約半年間のことを書いているのですが、あくまでも小説=フィクションなのであって、ベケットの伝記の一部という訳ではない、と作者は書いています。
とはいえ、ベケットという作家がこの小説に登場するパリの高齢者施設にいて、やがて亡くなるまでの半年ということがあったのは事実であって、だからノンフィクションでは無いものの、事実を下敷きにした伝記的小説とも言える様な気がします。淡々とした調子で進むのですが、いつの間にか引き込まれていく不思議な面白さがあり、あまり時間をかけずに読了してしまいました。
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