日本のプロ・オーケストラ
こんばんは、チェスです。
火曜日の東京、北風が強く、真冬の寒さが戻ってきた感じがしました。
ところで、有名な経済誌「プレジデント」のオンライン版にこんな記事がありましたので紹介いたします。
記事のソースとなっているのは参議院調査室による「調査と立法」2016年12月号「日本のオーケストラ」となっていますので、数字的には結構信頼できるものだろうと思います。
内容的には上記のリンクから記事本文をご参照いただきたいと思いますが、小生が学生の頃から言われていたことが結論になっています。曰く「日本のプロ・オーケストラの財政基盤は脆弱である」と。
オーケストラが自身の演奏収入のみで運営していくのであれば、その多くは赤字なんですね。これはもう、世界中どこをみてもそうである。赤字であるなら、それを補填しなくてはいけないけれども、その財源をどうするか?
記事中にもありますが、強力なバックアップ企業なりがあるオーケストラは、N響や読売日響など僅かです。
あと、地方公共団体がお金を出している場合ですが、これも日本の場合にはそもそも黒字経営の地方公共団体の方が圧倒的に少ない訳で、多くは国から補助金を貰っている現在では、中々オーケストラを支援できる所は少ないと言って良い。まあ安定していると言えそうなのは金持ち東京都がバックの都響くらいですか。大阪はどうもヤバいですし。金持ちそうな名フィルはどうだろうな。
そんな厳しい状況の日本のオーケストラ界において、我が山形のプロ・オーケストラが、山形交響楽団(山響)です。設立は1972年ですので、既に45年の歴史があります。山響のあと、仙台フィルができるまでは東北地方で唯一のプロ・オーケストラでした。現在の若きイケメンの飯森範親音楽監督の元、意欲的な活動をしています。しかし、2011年の東日本大震災の発生は、山響の活動にも大きく影響、財政面で苦境に陥ってしまいました。支援している企業が頑張って支えているのですが、山響に限らずオーケストラを支えるには、繰り返しコンサートに足を運んでくれる「定期会員」をいかに増やすか、これにかかっているのではないかと思います。ところが、これが言うほど易しい話ではない。誰もが知っている人気曲ばかりでプログラムを組めば、クラシックファンを増やすのには役立つでしょうが、定期会員になるようなクラシックファンは飽きてしまう。といって、玄人受けするようなプログラムではチケットは売れない。どうしたらいいんだ?となるでしょう。音楽監督の、知恵の見せ所ですね。小生も山形へ行きましたら、山響本拠地の「山形テルサ」へ通いたいと思っています。
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