ニュートン
こんばんは、チェスです。
少し前に科学雑誌「ニュートン」を発行している「ニュートンプレス」の元社長という人が出資法違反で逮捕された、というニュースがあったと思ったら、今度はそのニュートンプレスが東京地裁に民事再生手続を申し立てた、とのニュースが流れました。
この雑誌は、小生が学生の頃だったと記憶しているのですが、東大を退官した地球物理学者の竹内均さんが編集長に就任し、その竹内さんが「アメリカには『ナショナル・ジオグラフィック』という素晴らしい科学雑誌があって、多くの読者を持ち、科学を身近なものにするということに大きな貢献をしている。日本にも是非こうした雑誌を作りたい。」という理念に基づいて作られた科学雑誌でありました。
確か、定期購読者にだけ無料で配られる「0号」という特別号があり、小生もこの特典が欲しくて発刊と同時に定期購読者になったと記憶しています。
写真やイラストを豊富に使って、まあ、竹内編集長だから仕方ありませんが、やや記事の比重が地球科学や天文学系に偏っているかなと思いました(最もそうなるだろうと思って小生は購読したのですが)。それから大きな特色として、「広告はゼロ」というのがありました。つまり雑誌発行経営の収支は全て購読料収入に頼るということだったのです。それは中々潔いな、と思って小生が気に入った点でもありました。しかし「広告ゼロ」はそのうちに撤回されてしまいましたが。
この「ニュートン」が発刊された後、いくつかの科学雑誌「クォーク」「オムニ」など、が後追いで発刊されて、ちょっとしたブームになったのですが、それらは全て廃刊になってしまい、ニュートンが孤軍奮闘していたのですが、折からの出版不況はこの科学雑誌の名門にも容赦なく襲い掛かったのでしょうか。一応、雑誌は続くのだろうとは思いますが、竹内先生は地下でがっかりされていることでしょう。
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