たが と かすがい
こんばんは、チェスです。
最近全くやっていなかった、日本語慣用句に迫る、のお時間です。(そんなのやっていたっけ??)
たが、というのは「箍」。かすがい、というのは「鎹」
どちらも、現在の我々の生活では、あまりお目にかからないシロモノです。
言葉だけが何とか生きているという感じですね。
まず、「たが」からいきましょう。
たが、は、桶に嵌っている丸い金具で、桶を構成する木の板がバラバラにならないようにとめるのが役目です。
この、たが、の慣用句としては、やはり「たが が弛む」でしょうね。
桶を作ったばかりの時には、板をしっかりととめていた、たが も、時間が経つと次第に緩くなって、板に隙間が生じたりします。
この現象をして、「年を取ると、反応などが鈍くなること」を指して「たが が緩む」などと言ったりします。
更には、たが は、何枚もの板をまとめる役目をしていることから、集団の規律とか緊張などにも例えられることがあります。(現在では、こちらの意味で使われることが多いか)
会社で、約束や規律にうるさい上司がいる課で、その上司が出張で数日会社を空けている。と、そこへ重役がぶらりとやってきて、課の様子を見た後で、
「オヤ、○○君がいないと、あっという間に『たがが弛む』なぁ。」
などと言ったりしますね。
さて、かすがい、は、両端が曲がっているコの字形をした釘で、2本の木材をとめています。昔ながらの大工さんが作る、「木造在来軸組工法」をやっている現場では見ることがあるのかもしれません。
2本の木材をがっちりとめている様子から、人間同士の絆、信頼、愛情、友情などに例えられます。
最も有名な慣用句は「子はかすがい」という奴でしょう。
小職は生憎と独身なので、何ともコメントできませんが、ご夫婦の関係というのは色々で、時間の経過とともに変化するご夫婦もいらっしゃいます。しかし、お二人の間のお子様が、ご両親からの愛情を受ける対象となり、間接的にご夫婦を取り持つ、とまぁそんなことでしょうかね。
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