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真っ赤なうそ

 こんばんは、チェスです。

 しばしば色は象徴的なものの表現として使われます。
 最も良く使われるのは「白」と「黒」でしょうね。
 物事の白黒をつける、などと言われます。江戸っ子はどうも喧嘩っ早くていけません。
「なんだとう、ちきしょーめ、べらぼうめ、そんなことぬかすんなら、さっさとここで白黒つけようじゃねえか!」
 ま、何かの議論が両者譲らず、仕舞には水掛け論になってしまって、どちらの言い分が是であるか、どうしてもここで決めようじゃないの、という場面に使われるような台詞であります。かなり大袈裟なことになっていますが、翌日に冷静になって考えてみると、実はこれが大したことではなかったりします。

 江戸っ子の喧嘩なら、大した事はありませんが、白黒つける、というのは、裁判沙汰という意味でも使われます。
 あなたが、なんと不運なことに、刑事被告人として起訴されてしまった。検察官は当然有罪を求めて起訴している訳であります。しかし、あなたは犯罪など犯してはいない。弁護士には「身の潔白」を訴えています。無実は「白」本当に犯罪者であるのなら「黒」ということで、裁判官は、検察官、弁護人双方の主張に、公平に耳を傾けて、判決を下します。

 ところで、裁判には「疑わしきは、罰せず」という言葉があるそうです。

 検察官は、真っ黒だと信じて、容疑者を起訴しているのですが、弁護人としては、法廷戦術として裁判官の心証を「真っ黒」から「灰色」にしてしまえば事実上の勝ちということになります。つまり警察の取り調べでの自白は強制されたものだ、検察側の証人の証言には信憑性がない、犯行を裏付ける決定的な証拠は見つかっていない、とこう、検察官の起訴事実をひっくり返せないまでも、裁判官に「何だかどうも、かなり怪しい」という心証を形成できればいいのですな。
 「真っ黒」を「真っ白」にする必要はなく、ちょっと白を混ぜた「灰色」にすればいいのだそうですよ。

 そうは言っても、いかに「真っ黒」をグレーにするためと言っても、法廷においてうそをつくことは、いかな弁護士の戦術としても許されるものではありません。
 法廷における「真っ赤なうそ」は「偽証罪」という重大な罪に問われます。

 この場合の「真っ赤」の赤は、こいつは色ではありません。赤は、「明」と同じ意味でありまして、「明らかなうそ」という意味ですね。

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