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草履取り

 こんばんは、チェスです。

 大変有名なエピソードですので、ご存知の方は多いでしょうが、ご紹介致します。
 
 太閤秀吉が、まだ、織田信長に仕え始めて間も無い頃・・・
 彼は、信長公の草履取りをしておりました。今で言えば身の回りのお世話をする下男(という言葉もないか)という感じでしょうか。
 寒い日、信長公のお出ましに、木下藤吉郎は、ささっと草履を差し出しました。それを黙って履く信長公・・・
「草履が温かい・・猿めっ、ワシの草履を尻に敷いていたなッ」
「めっそうもございません。懐に入れて、温めておりました。」
「なにッ、草履を懐に・・・そうか。」
 てな会話が交わされたことになっているのでございます。
 (何しろ、昔のことですから、小職が適当に脚色しております。)

 確かに、寒さ厳しい朝に、下駄箱から革靴を引っ張り出して、足を突っ込んでみると、靴底はヒヤリと冷たいものです。暖房機付きの下駄箱というものは知りませんから、大抵の方は、厳冬期に小職と同じ様な感じを味わっておいででありましょう。あ、しかし暖房機付きの下駄箱、あればあったで、なんだかクサそうな感じがしますね。消臭対策が大変そうです。

 さて、そんな訳で、冷たい靴を履くと、思い出すのは上記の太閤秀吉のエピソードなのです。

 この話は、何だかちょっと出来すぎの様な気が致します。
 戦国時代を終焉に導いた信長、秀吉、家康のうち、秀吉だけは、全くの当時の下層階級から、実質的な日本の頂点に立った、「ジャパニーズ・ドリーム」の体現者なのです。他の二人は、とにもかくにも武士の出身なのです。
 お百姓の家に生まれて、本来であれば平凡な一生を終えるはずだった木下藤吉郎が、如何にして出世街道を登りつめていったのか、これは歴史作家であれば格好の題材ですから、色々と創作エピソードが出来たかもしれません。

 草履を、懐に入れて温める・・太閤秀吉の出世物語としては、格好のエピソードではありますが、果たしてそこまでやるか?という気がしないでもありません。

 もっとも、このエピソードがあまりに有名になってしまったために、手段を選ばず出世に勤しむことを「草履取りをする」などと言われるようになりました。
 例えば会社で、自らの出世のためには、これ、という有望なボスにつかねば、自らを引っ張り上げてくれません。まずは、有望なボスを見つけないと話になりませんが、有望なボスであれば、社内に子分もたくさん居て、派閥を形成している筈です。ですから、有望な派閥に入ったら、次は派閥内の抗争に打ち勝つために、ライヴァルどもと差をつけてもらわねばなりません。そのためには、「草履を懐にいれて温める」くらいの意気込みで仕えないと、ボスから可愛がってもらうことはできないぞ、ということで、「草履取りをしてまで」ボスに仕える子分が登場するわけであります。

 結局秀吉は、自身の能力もさることながら、まずはボスを見分ける力、そして、ボスの回りにおいてライヴァルを蹴落として、一の子分の座を占めるための努力を惜しまなかった、そのことが結果として、天下人ならしめた、と言えるのではないでしょうかね。 

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