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匿名性

 こんばんは、チェスです。

 サラリーマン、OL、そういったひと括りにされるのもちょっとイヤですが、つまり会社勤めをしているので、毎日決まった時間に、ほぼ決まった電車やバスに乗り、決まったルートを歩いていますと、向こうから歩いてくる人の顔ぶれというのも、これはもう必然的に決まっておりまして、日本にはこうしたひと括りになってしまう人種というのが多いのだなぁ、と感じるものです。
 そうした、名前も住所も電話番号も、無論勤務先も何にも知らないのだけれども、顔だけは知っている、という人が何人いるかな、と少し考えてみますと、結構いるのですね。

 小職の弱点として、人様の顔と名前とを覚えるのが苦手、というのがあります。
 街でばったり、人に会ったとします。先様はこちらを知っているので、やぁどうも、こんなところで、すっかりご無沙汰しまして、などと話かけてくる。
 ところが小職ときたら、かろうじて顔は覚えているが、どこの誰だったか、名前も怪しい、ときたもんです。
 こうなると、話を合わせるのが一苦労です。何とか無難に話を合わせておいて、その話題を使って思い出そうとしますが、そんなのは無駄な努力で、じゃぁ、また今度、と別れてしまう。

 この場合には、少なくとも知り合いを忘れていただけですから、小職の失礼で済みます。
 
 毎日、ウィークディの朝の決まった時間に顔を見ている人達は、これはもう「顔だけは知っている」という不思議な関係です。
 なんだか、インターネットの巨大掲示板を連想しませんか?
 時々書き込みをするので、みんな存在は知っているが、後は全く知らない。完全に匿名性の世界です。

 ミステリー作家は、考えるのではないでしょうか。

 ある朝、満員電車で殺人事件が発生する。凶器は鋭利な刃物らしく、そいつで急所を一突きされたのが致命傷で、被害者は声を上げる間もなくばったりと倒れて、大騒ぎとなるが、容疑者も凶器も発見されない。
 その日、会社に着いたあなたは、鞄を開いてびっくりする。べっとりと血のついた軍用のナイフが入っていたのだ。
 なぜこんなものが入っているのか、警察に届けたあなたは、朝の事件を知る。
 なんと被害者は、あなたの知っている「顔」の人だったのだ。
 顔しか知らない関係者。しかし凶器は鞄の中に。警察は重要参考人として、あなたを取り調べることになる。
 取り調べは当初丁寧だったが、しかし長時間になった。
 あなたに殺人の動機は無い。当然で、あなたと被害者との接点は、乗り換え駅の連絡通路ですれ違うだけだったのだから。
 真犯人は、いったいどうやってあなたを陥れたのだろう。

 さぁ、誰か続きを考えてくれませんかね。 

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