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2004.10.13

職務発明

 こんばんは、チェスです。

 たまには、仕事絡みの真面目な話を書きます。

 最近は、マスコミで企業内の知的財産関係の問題が時々報道されるようになりました。アメリカの大学の教授に迎えられた中村修二さんなどは、かつての勤務先の日亜化学を訴えたということで話題になりましたが、その問題の大きな原因の一つが、「職務発明」です。
 この職務発明を定めた条項を含め、特許法が今年改正されましたが、特許庁としては職務発明の取り扱いについて、改正特許法に従って適切に運用されるように、各地で説明会を開催しています。今日は東京の説明会があるというので、昼一番に出掛けたのですが、既に午前中の部で入れない人達のための整理券の分で満員になってしまい、会場には入れず、テキストだけを貰って帰ってきました。

 この職務発明の問題は、中村修二さんの裁判をみてもわかるように、大変難しい問題です。

 会社で、仕事上発生した発明を、職務発明とわざわざ言って、他と区別しているのですが、日本で生まれる発明の殆どは職務発明と言っても間違いありません。
 ですから、職務発明をきちんと適切に処理しませんと、発明者にも会社にもお互いに色々とまずいことになってしまうのです。

 これまで日本の会社は、個人の優れた着想による発明というものを、適切に評価してこなかったきらいがあることは確かでしょう。
 発明者からみれば、特許を取り、会社が大きな利益をあげているのに、その元になっている自分の発明は、せいぜい数十万円の特別ボーナスに過ぎない、というのでは、不満もたまろうというものです。
 会社からみれば、研究開発投資はしているし、それまでの技術の蓄積あってこそ、という思いもあるでしょうし、発明を製品という形にして、実際に発売するためには、社内の多くの部署の協力、努力があってこそ実現したものだ、ということがありますから、社内全体のバランスを考えれば、一人の成果のみ、過大に報いるというのは却って全体のモチベーションを下げる、という危惧ももっともだと思います。

 法律の改正によって、きちんと運用しなさい、という説明があったのだと思いますが、聞けなかったのは残念です。

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