ミッドウェー(2)
こんばんは、チェスです。
昨日に引き続き、ミッドウェー海戦です。
日本海軍の動きは、アメリカには筒抜けだったのに比較して、一方の日本海軍の情報収集はどうだったのでしょうか。
勿論、アメリカ海軍の動きを知るために、努力はしていました。
もっとも知りたいのは、アメリカ海軍の空母の所在です。「レキシントン」は珊瑚海で沈みました。「ヨークタウン」は暫く動けない。(と思っていました。)残る「エンタープライズ」「ホーネット」の位置が判れば、ミッドウェーを攻撃するときに役立ちます。
それで、アメリカ海軍の根拠地である真珠湾を、事前に偵察することにしました。といっても、真珠湾はあまりに遠い。航続距離の長い飛行艇をもってしても、燃料が足りません。それで、「フレンチフリゲート」という珊瑚礁に予め潜水艦を派遣しておいて、飛行艇の燃料をここで補給して、長躯真珠湾を偵察しようという計画を立てたのです。
で、潜水艦がフレンチフリゲートに行ってみますと、なんとそこには先客が、つまりアメリカ海軍の軍艦が停泊しておりました。
それで、真珠湾の偵察はできないことになってしまいました。
もし、計画通り飛行艇による真珠湾偵察が成功していたら、アメリカ海軍の空母が真珠湾にはいない=他で行動中である=ひょっとするとミッドウェーに来ているかもしれない、という事になって、海戦の行方も違ったものになっていたかもしれません。
しかし、真珠湾の偵察ができなかったことで、アメリカ海軍の空母の所在も不確定なままで、ミッドウェーに向かわなくてはいけなくなりました。
さて、日本海軍は、情報収集不充分なままで「アメリカの空母はどこにいるかわからん」「大事な空母なのだから、ひょっとすると真珠湾に温存しているかも」「仮に空母を出撃させたとしても、今動かせるのはせいぜい2隻」という程度の認識でいたに違いありません。
一方のアメリカ海軍は「日本海軍は、空母4隻でミッドウェーに攻めてくる」という明確な認識を持っていました。この差は、後々大きく効いてくるのです。(つづく)
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