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2軒の蕎麦屋

こんばんは、チェスです。

 勤務先の会社には、社員食堂というものがありません。(人数の多い工場へ行くとあるのですが、管理・営業部門でさほど人数がいないため、食道を運営できないのでしょう)。しかし、電子レンジや給湯・給茶機を備え、椅子とテーブルを並べただけの「食堂」と称しているスペースはありますので、蕎麦屋から出前を取るとか、お弁当のデリヴァリーを頼むと、その食堂に届いています。
 無論、コンビニや、お店売りのお弁当を買ってきて、そこで食べてもいいわけです。

 会社に出前をしてくれる蕎麦屋は、現在2軒ありまして、名前を出すとどうかと思いますので、ここではM店とA店と呼んでおきます。

 M店は昔から会社と付き合いが長く、出前を取らなくてもお店に食べに行く人も多い蕎麦屋です。
 一方のA店は新興勢力であり、会社に「出前をさせてくれ」と熱心に営業に来ていました。

 仮にA店の出入りを許可するとなると、2社購買!ということになり、M店のシェアが食われることは明白です。しかし会社は、古い付き合いであり、会社があまり景気が良くない頃から、伝票払い(つまりツケ)に応じてくれていたM店に義理立てをして、新規参入を阻んでおりました。
 とはいえ、世代交替、規制緩和の波は当社にも押し寄せており(ホントか?)昔のことを知らない人間が多くなると、「別にいいんじゃないの」ということになって、ついにA店の出前参入が実現しました。ただ当初は「注文は庶務課がまとめてだすが、支払は現金払い」ということで、注文した品の代金を予め出しておくというシステムでした。これは可処分所得が減ってしまう所帯持ちには不評でありましたが、やがて実績を重ねると、A店もM店と同様、給料天引きが実現しました。

 しかも、A店のメニューは、全品(一部例外あり)100円引き、というスーパーディスカウントを断行し、M店シェアの切り崩しに乗り出してきました。5~600円程度のソバやうどんで、100円引きというのは大きいので、義理立てをしない人間を中心に、たちまち出前のシェアが変動してきました。(ちなみに古くからの支持基盤の強いM店は20円引きです。)
 実は小職も、M店のみにしかないメニューを注文する時以外は、A店に浮気という状況になりつつあります。M店にしかないメニューというのは、「かき玉うどん」「玉子とじうどん」などのたまご系メニューで、如何なるわけかA店のメニューにはありません。
 また、チェスが時々注文する品で、どちらのお店にもある「たぬき丼」(M店においては「揚げ玉丼」と称している)は、M店の絶妙な仕上げ具合に敬意を表して、M店に発注しています。「たぬき丼」ってご存知ですか?ほとんど玉子丼なのですが、煮たまねぎの他、揚げ玉を玉子でとじたものをご飯の上に載せたどんぶりです。お店によっては、細長く切ったかまぼこなどを入れる場合もあります。この辺は、家で再現するのも簡単そうなので、たまにチャレンジすることがあるのですが(何せ原材料は安いものばかりだから)たまねぎと揚げ玉を煮るための出し汁に秘訣があるらしく、どうも今一つM店の製品と同じ味を再現できません。「和風だしのもと」にお醤油、みりん、しおで味付けをしているだけなのですが、足りないのですかねぇ。

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